「体力的に限界!このまま働き続けて大丈夫?」
「頑張って働いてきたけど、給料が上がらず将来が不安…」
「セカンドキャリアを考えているけど、何をすればいいの?」
こんな不安を抱えていませんか?
多くの理学療法士が、体力的な問題や年収の伸び悩みの不安などの同じ悩みを感じています。
しかし正しい方法を知れば、理学療法士でも高収入を実現し、働き続ける方法は存在します。

経験年数18年目の理学療法士が、理学療法士だからこそできる、セカンドキャリアについて説明します。
★ この記事でわかること
「今の働き方しか選べない」と考えていると、セカンドキャリアは築けないです。
理想のセカンドキャリアを実現し、経済的にも体力的にも余裕のある未来に向けた第一歩を踏み出しましょう。
【なぜ?】理学療法士がセカンドキャリアを考える5つの理由


理学療法士として経験を積むと、様々な理由からセカンドキャリアを考える人が多いです。
年収の低さや昇給率の問題、体力的・精神的な負担などの問題が影響しています。



今の職場で働き続けるか、別の道を選ぶか。



悩んでいる人のために、セカンドキャリアを考える5つの理由を紹介するよ。
- 理学療法士の年収は低く、生活が厳しい
- 昇給率が低く、将来性が不安
- 体力的・精神的な負担が大きい
- 結婚や出産などで生活環境が変わった
- キャリアアップして管理職や独立を目指したい


【低年収】理学療法士の平均年収は全業種を下回っている


令和5年賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の平均年収は432.5万円です。
経験年数を重ねても大幅な給与アップが見込めず、多くの理学療法士にとって低年収は悩みの種となっています。
- 理学療法士の平均年収は432.5万円
- 全職種の平均年収を下回っている
- 病院や施設の勤務では昇給がほぼない
- 経験を積んでも給料はほとんど増えない
国税庁による令和4年分 民間給与実態統計調査によると、全業種の平均年収が約523万円であるのに対し、理学療法士は大きく下回る水準です。
診療報酬によって給料は決まっているので、病院やクリニックで働く理学療法士の年収は上がりません。
より高収入を目指して、セカンドキャリアを模索する理学療法士が多いです。



年収の低さが、セカンドキャリアを考える大きな要因です。
【将来性がない】理学療法士の昇給率が低い
職種 | 賃上げ額(円) | 賃上げ率 (前年比) |
---|---|---|
中小企業 | 11,912 | 4.42% |
大企業 | 16,609 | 5.30% |
非正規労働者 | 15,422 | 6.75% |
理学療法士 | 4,637 | 1.9% |
理学療法士は昇給率が低く、将来の収入に不安を抱える人が多いです。
日本病院協会が行った医療機関における賃金引き上げの状況に関する調査によると、理学療法士の昇給率は1.9%となっています。
日本経済新聞による賃上げ率は、中小企業で4.42%、大企業で5.3%と発表されているので、理学療法士の昇給率の低さは明確です。



管理職にもなれないし、長く働いても大きな給料アップは期待できないわ。
- 昇給率が低く、理学療法士の年収アップは難しい
- 管理職のポストが限られている
- 独立・開業には高いハードルがある
- 将来に向けて貯蓄ができない
一般的な企業では年功序列や成果に応じた昇給がありますが、理学療法士の昇給は期待できないです。
管理職は多少の昇給は期待できますが、ポストが少なく希望しても管理職になれるとは限りません。



昇給が期待できないから、将来を考えて転職する人が多いよ。
【ハードワーク】体力的、メンタル的に理学療法士に限界を感じた


理学療法士の仕事は、身体的・精神的な負担が大きい職業の一つです。
患者さんのリハビリで、朝から夕方まで動き回る理学療法士の身体的な負担は、無視できません。
その他にも患者さんや家族の精神的サポートや、他部署とのやり取りの精神的ストレスも大きいです。
- 長時間、動き回るため体に負担がかかる
- 全介助の患者さんのリハビリで腰や肩を痛める
- 多彩な人間関係による、精神的なストレスが大きい
- 年齢とともに仕事の継続が難しくなる
急性期や回復期病院では、全介助の患者さんのリハビリが多いため、かなりの体力を必要とします。
患者さんや家族だけでなく、上司や先輩、他職種との人間関係による精神的なストレスを感じやすいです。
年齢を重ねた理学療法士は積み重なる負担に対して「この仕事をずっと続けるのは難しい」と感じてしまいますね。



体力的にも精神的にもきついから、転職を考える人は多いよ。
【環境変化】結婚や出産、引越しなどで生活が変わった
結婚や出産、引っ越しなどのライフイベントを機に、働き方を見直す理学療法士は多いです。



育児や家庭との両立が難しくなるから、柔軟な働き方を求めるのね。
- 結婚を機に転職を考え始めた
- 育児と両立できる仕事を探している
- 引っ越しで通勤が困難になった
- ワークライフバランスをとって、家族との時間を重視したい
結婚後の引っ越しや出産で、これまで働いてきた職場を続けられないケースもあります。
出産を機に育児と両立できる仕事を求め、勤務時間が柔軟な職場への転職を考える理学療法士も少なくありません。
生活の変化に応じて、新しいキャリアを模索する理学療法士は多いです。



ライフイベントがきっかけで、セカンドキャリアを考えるんですね。
【キャリアアップ】管理職や独立を目的とした転職
理学療法士として収入アップするために、管理職や独立などのキャリアアップを考える人がいます。
病院や施設では管理職のポストが限られており、独立にも大きなハードルがあるのが現実です。
- 理学療法士の管理職のポストは少ない
- 独立には資金や経営知識が必要
- キャリアアップのために転職を選択肢にいれる
- キャリアアップには、管理職候補の求人があれば逃さない
病院や施設の勤務で管理職につける理学療法士は、ごく一部です。
独立を目指す場合、資金調達や経営ノウハウの習得が欠かせません。
管理職候補の求人を探して、転職をする理学療法士がいます。



キャリアアップを目指すなら、早めに管理職候補の求人に応募しよう。
理学療法士のセカンドキャリアの選択肢は多い【おすすめの職種】


理学療法士のセカンドキャリアには、さまざまな選択肢があります。
医療・福祉の知識を活かせる仕事から、全く異なる分野に挑戦するケースまで多岐にわたります。



今回は、理学療法士の経験を活かせるセカンドキャリアについて説明するよ。
- 医療機器メーカーの営業
- 福祉用具専門相談員
- ケアマネージャー
- 医療ライター
- パーソナルトレーナー・フィットネス指導者
- 大学・専門学校講師
- 健康コンサルタント



理学療法士の知識や経験を活かせるものばかりですね。



セカンドキャリアに向いている職種は、把握しておこう。
【医療機器メーカー】営業職で収入アップ


医療機器メーカーの営業職は、理学療法士の知識を活かせる仕事の一つです。
病院やクリニックに医療機器を提案し、導入をサポートする役割を担います。
職種 | 医療機器メーカーの営業 |
---|---|
難易度 | 高い |
年収 | 440万円〜880万円(高収入) |
仕事内容 | 病院やクリニック等に対し、自社の医療機器を提案・販売、導入サポート、アフターフォロー等を行う。 |
応募条件 | ・普通自動車免許 ・大学卒以上 ・営業経験 ・医療業界経験(歓迎) |
必要なスキル | ・コミュニケーション能力 ・医療知識 ・製品知識 ・営業力 ・交渉力 ・プレゼンテーション能力 |
向いている人 | ・行動力があり人との関わりが好き ・目標達成意欲が高い ・新しい技術への関心がある。 |
向いていない人 | ・販売目標のプレッシャーに抵抗がある ・残業対応や不規則な時間に抵抗がある ・人間関係を築くのが苦手 |
医療機器のメーカーは、理学療法士の視点で製品のメリットを伝えられます。
病院での勤務経験を活かし、顧客とのコミュニケーションが円滑に進めやすいので成約もしやすいです。
営業成績に応じてインセンティブがつく会社も多く、収入アップを目指せる点も魅力ですね。



営業職は歩合制の会社も多く、努力次第で高収入が狙えるよ。
【福祉用具専門相談員】理学療法士の知識が活かしやすい


福祉用具専門相談員は、高齢者や障害を持つ人に最適な福祉用具を選定し提案します。
これまで行ってきた患者さんへのリハビリの経験を活かせるので、理学療法士にとって得意分野の仕事です。
職種 | 福祉用具専門相談員 |
---|---|
難易度 | 低い〜やや低い |
年収 | 350万円〜410万円(年収が低くなる可能性あり) |
仕事内容 | 高齢者や障がい者に対し、適切な福祉用具を選定・提案、使用方法の説明、モニタリング等を行う。 |
応募条件 | ・福祉用具専門相談員指定講習修了 ・関連国家資格(理学療法士含む) ・普通自動車免許(場合による) |
必要なスキル | ・コミュニケーション能力 ・観察力 ・提案力 ・福祉用具の知識 |
向いている人 | ・生活期リハビリに興味がある ・人の話を聞くのが好き ・共感力がある |
向いていない人 | ・患者さんの生活環境に興味がない ・コミュニケーションを取るのが苦手 ・営業に抵抗がある |



歩行補助具や車いすの選定は、理学療法士の得意分野ですね。



福祉用具メーカーで営業職として働く場合は、収入アップも期待できるよ。
理学療法士が体力的にきついと感じているのであれば、福祉用具専門相談員はおすすめの仕事です。
【ケアマネージャー】介護保険の分野に興味がある理学療法士


ケアマネジャーの主な仕事であるケアプランの作成は、介護保険分野で働いていた理学療法士にとっては得意分野です。
理学療法士としての経験を活かし、利用者の生活や身体状況を適切に判断できるのが強みです。
職種 | ケアマネージャー(介護支援専門員) |
---|---|
難易度 | 中等度(理学療法士の経験があれば) |
年収 | 422万円(理学療法士と同等) |
仕事内容 | ・要介護者等のケアプラン作成・管理 ・サービス事業者との連携・調整 ・介護保険給付管理 など |
応募条件 | ・理学療法士等の国家資格に基づき5年以上の実務経験 ・介護支援専門員試験合格 ・実務研修修了・登録 |
必要なスキル | ・コミュニケーション能力 ・アセスメント能力 ・計画作成能力・調整力 ・介護保険制度の知識 |
向いている人 | ・介護保険制度に興味がある ・患者さんとのコミュニケーションが得意 ・生活期の患者さんのADLに関わりたい |
向いていない人 | ・コミュニケーションが苦手 ・事務作業が苦手 ・感情の起伏が激しい |
要介護者のリハビリ計画を立てる際に、理学療法士の視点を活かせます。
ケアマネージャーは患者宅の訪問やデスクワークが中心となるため、体力的な負担を減らしたい人に向いています。
経験を積めば安定した収入と、働きやすい環境が得られるのが魅力です。



僕もケアマネジャーの資格をとったけど、難しくなかったから挑戦してみよう。
【医療ライター】理学療法士の経験を活かした執筆活動


医療ライターは、健康や医療に関する記事を執筆する仕事です。



理学療法士としての知識が活かせるから、専門性の高い記事を執筆できるわ。
- 専門知識を活かせる
- 在宅での仕事が可能
- 副業から始められる
- 執筆スキルを磨けば高収入も可能
職種 | 医療ライター |
---|---|
難易度 | やや難しい |
年収 | 400万円〜600万円(高収入の可能性あり) |
仕事内容 | 医学・薬学・医療に関する文書作成(治験関連、医療従事者向け、一般向けなど) |
応募条件 | ・医学・薬学・医療系の知識 ・英語力(場合による) ・理学療法士などの関連職務経験(歓迎) |
必要なスキル | ・高い文章力 ・医学・薬学の知識 ・リサーチ力・分析力 ・コミュニケーション能力 |
向いている人 | ・文章を書くのが好き ・医療・健康に関心がある ・正確性を重視する ・地道な作業が得意 |
向いていない人 | ・文章を書くのが苦手 ・研究や分析に抵抗がある ・人と直接会って仕事をするのが好き |
医療系のWebメディアや雑誌に記事を提供することで、専門家としての信頼性を活かした執筆ができます。
最初は副業からスタートし、ライティングのスキルを磨いて本業にする人もいます。



理学療法士の知識を活かして、自宅で働く選択肢も医療ライターにはあるよ。



年齢を重ねたら、体力を必要としない医療ライターの道も魅力的だわ。
【パーソナルトレーナー・フィットネス指導者】運動指導が好きな人
- 運動や健康指導が得意な人に向いている
- 理学療法士の知識を活かした指導ができる
- 独立・開業の道もある
- 健康ブームで需要が増加中
パーソナルトレーナーやフィットネス指導者は、運動指導を通じて人々の健康をサポートし理学療法士に向いている仕事です。



理学療法士の解剖学や運動学の知識を活かした説明は、納得感があるわ。
職種 | パーソナルトレーナー・フィットネス指導者 |
---|---|
難易度 | 普通 |
年収 | 350万円〜400万円(独立で高収入) |
仕事内容 | 個人またはグループに対し、トレーニング指導、運動プログラム作成、食事指導等を行う。 |
応募条件 | ・NSCA-CPT、NESTA-PFT等(必須資格ではないが推奨) ・CPR/AED認定 |
必要なスキル | ・運動生理学・解剖学の知識 ・トレーニング指導スキル ・コミュニケーション能力 ・食事指導スキル |
向いている人 | ・スポーツが好き ・人と接して励ますのが得意 ・体力に自信がある |
向いていない人 | ・指導することに興味がない ・コミュニケーションを取るのが苦手 ・体力に自信がない |
高齢者向けの運動指導やリハビリ後のトレーニングサポートなど、理学療法士の経験を活かせます。
スポーツ選手のリハビリやコンディショニング指導にも携われる可能性があります。
フィットネス業界は成長を続けており、トレーナーの需要が高まっているので、理学療法士のセカンドキャリアとしてもオススメです。



今までの運動指導のスキルを活かして、自由な働き方を目指してみよう。
【大学・専門学校講師】収入アップが可能だがハードルは高い
- 教育に興味がある人に向いている
- 経験や学位が求められる
- 安定した収入を得られる
- 学生の成長に関われるやりがいがある
大学や専門学校の講師は高収入な上に、理学療法士の知識を活かしながらキャリアアップもできます。
教育に関心があり、指導力を磨きたい人に向いていますが、教員採用のハードルは非常に高いです。
職種 | 大学・専門学校講師 |
---|---|
難易度 | 非常に難しい |
年収 | 300万円〜1600万円(役職・経験による) |
仕事内容 | ・理学療法等の専門科目を学生に教育・指導、研究活動(大学) ・学生指導、学校運営業務等を行う。 |
応募条件 | ・理学療法士免許 ・臨床経験5年以上 ・修士・博士号・研究業績(大学) ・教育経験(歓迎) |
必要なスキル | ・教育スキル・学生指導力 ・コミュニケーション能力 ・専門知識、研究能力(大学) |
向いている人 | ・学生教育に情熱がある ・コミュニケーション能力が高い ・研究が好き |
向いていない人 | ・人前で話すのが苦手 ・学生とのコミュニケーションに抵抗がある ・研究活動に抵抗がある |
理学療法士の実務経験を活かした授業を行い、学生に現場のリアルを伝えられる魅力もあります。
大学の場合は、修士号や博士号が求められ、学術的な知識も必要です。



高収入な上に安定した職業だけど、採用の競争率が高い点には注意が必要だね。
【健康コンサルタント】コンサル会社へ就職する


健康コンサルタントは、企業や個人向けに健康管理や予防医療のアドバイスを行う仕事です。
理学療法士としての医学的な知識やスキルを活かしながら、幅広い健康分野で活躍できます。
- 企業向けの健康管理支援ができる
- 個人向けの健康コーチングも可能
- 予防医療の分野で活躍できる
- 実績を積めば高収入が期待できる
企業の社員向けに健康セミナーを開催したり、個別に生活習慣改善のアドバイスをすることもあります。
職種 | 健康コンサルタント |
---|---|
難易度 | 非常に難しい |
年収 | 430万円〜(企業・経験による) |
仕事内容 | 個人や企業に対し、健康増進、疾病予防、リハビリテーションに関するコンサルティングを行う。 |
応募条件 | ・理学療法士等の医療系資格 ・臨床経験・分析力 ・コンサル業務経験(歓迎) |
必要なスキル | ・理学療法に関する専門知識 ・コンサルティングスキル ・分析力 ・企画力 ・プレゼンテーション能力 |
向いている人 | ・健康増進に関心がある ・論理的思考力がある ・コミュニケーション能力が高い ・リーダーシップが得意 |
向いていない人 | ・指示された業務をこなすことを好む ・変化や新しいことに抵抗がある ・個人で黙々と作業することが好き |
理学療法士が健康コンサルタントとして成功するためには、積極的なネットワークの構築が不可欠です。
業界イベントへの参加やオンラインコミュニティの活用、他の医療専門家との連携を通じて人脈を広げ、信頼関係を築いていきましょう。



健康コンサルタントは、理学療法士の知識を活かして高収入を狙える仕事だよ。
【守破離】理学療法士のセカンドキャリアの考え方


理学療法士がセカンドキャリアを考える際、守破離(しゅはり)の考え方が役立ちます。
伝統的な修行のステップを表す言葉で、新しいキャリアを築く上でも重要な指針となります。
守破離とは、主に武道や芸道において用いられる概念で、学びや成長のプロセスを示す三つの段階を表しています。
- 守(しゅ): 既存の型や技を忠実に守り、基本を学ぶ段階です。この段階では、師から教わった技術やルールをしっかりと身につけることが重要です。
- 破(は): 型にとらわれず、学んだ技を自由に応用する段階です。この段階では、基本を理解した上で、自分なりの工夫やアプローチを加えていきます。
- 離(り): 型から離れ、自分自身のスタイルや独自の境地に到達する段階です。この段階では、他者の影響を受けず、自分の経験や感性を基にした表現が求められます。



コーチングや教育の分野でも応用され、学びの深化や個々の成長を促すための指針として活用されています
- 【守】理学療法士の基本を徹底的に学ぶ
- 【破】知識や技術を活かし、新しい分野に挑戦する
- 【離】理学療法士の枠を超えたキャリアを築く
守破離のステップを意識すれば、セカンドキャリアへの移行がスムーズになります。



それぞれの守破離のステップについて、詳しく見ていきましょう。
【守】仕事の型を守る。徹底的に理学療法士の基本を学ぶ
まず最初は「守」の段階です。
理学療法士としての基本をしっかりと学び、知識をつけてスキルを磨きましょう。
- 臨床経験を積み、専門知識を深める
- コミュニケーション能力を高める
- 学会や研修会に積極的に参加して、広い分野を学ぶ
- 仕事に必要な基本的なスキルを身につける
積極的に学ぶ姿勢を持ち、十分な臨床経験の積み重ねが何よりも重要です。
理学療法士の基本を習得すれば、どの分野に進んでも役立つスキルが身につきます。
理学療法士の知識だけでなく、コミュニケーションスキルやプレゼンテーション力、交渉力、時間管理能力などの、どの仕事にも必要なポータブルスキルの習得が大切です。
ポータブルスキルとは:
ポータブルスキルとは、職種や業界が変わっても通用する、持ち運び可能な能力をいいます。
スキル | 説明 |
---|---|
コミュニケーション能力 | 相手の話を正確に理解し、簡潔に伝える能力 |
問題解決能力 | 問題の本質を見抜き、解決策を考え実行する能力 |
企画力 | 新しいアイデアを生み出し、具体的な計画に落とし込む能力 |
論理的思考力 | 物事を筋道立てて考え、矛盾なく説明する能力 |
リーダーシップ | 周囲を巻き込み、目標達成に向けて導く能力 |
チームワーク | 他者と協力して、共通の目標を達成する能力 |
学習意欲 | 新しい知識やスキルを積極的に学び続ける意欲 |
ストレス耐性 | ストレスや困難な状況にも冷静に対応できる能力 |
状況適応 | 変化する状況に合わせて、柔軟に対応できる能力 |
自己管理能力 | 時間やタスクを効率的に管理し、目標達成に向けて行動する能力 |



基本をしっかり固められれば、どの分野でも対応できる力が身につくよ。
【破】仕事の型を破る。理学療法士の知識や技術を創意工夫する
次のステップは「破」の段階です。
理学療法士としての基本を習得した上で新しい視点を取り入れ、仕事の幅を広げるフェーズです。
- 学んだ知識やスキルを、別の分野に活かす
- 新しい分野での理学療法を模索する
- 強みを活かして、理学療法士としての独自性を高める
- 副業や転職を視野に入れる
脳血管障害や整形外科のリハビリで基礎を積んできたのであれば、がんのリハビリテーションや心臓リハビリテーションなどに挑戦するのもいいでしょう。
新しい理学療法の分野に挑戦しこれまでの経験を応用すれば、理学療法士としてさらに成長できるでしょう。
「破」ステップでは、自分に合った新しいキャリアを模索しながら、少しずつ行動に移していくことが大切です。



「破」の段階では、新しい分野に挑戦しながら可能性を広げていこう。
【離】仕事の型を離れる。理学療法士のセカンドキャリアで新しい境地を拓く
最後のステップは「離」の段階です。
今までの理学療法士の枠を超え、セカンドキャリアを築いていきましょう。
- 理学療法士として、病院や施設以外のキャリアに挑戦する
- 営業職やコンサルタントなどの仕事も検討する
- 定年後の人生に向けて、継続できる働き方を確立する
- 理学療法士の経験を活かした、異業種への転職も検討
理学療法から離れた業界で新たなスキルを学び、異業種で活躍する道もあります。
医療ライターや営業職など、病院や施設とは異なる働き方に挑戦するのもいいでしょう。



「離」の段階では、自分にとって最適なキャリアを自由に選ぼう。
理学療法士のセカンドキャリアを成功させるポイントは【計画と準備】


理学療法士がセカンドキャリアを成功させるには、計画と準備が欠かせません。
自己分析を行い目標を明確にすれば、新しいキャリアへの移行がスムーズになります。



理想のセカンドキャリアは甘くない。綿密な計画と入念な準備をしよう。
- 【キャリアの棚卸し】理学療法士の経験を自己分析する
- 【目標設定】セカンドキャリアで実現するべき点を明確にする
- 【将来性】給与と待遇の調査をして継続性を知る
- 【人脈】理学療法士だけでなく、広いネットワークを構築する
- 【資格取得とスキルアップ】セカンドキャリアの準備をする
上記のポイントは、セカンドキャリアの確立にどれも重要です。



意識すれば、セカンドキャリアの成功率を高められるわ。



それぞれのポイントについて詳しく見ていこう。
【キャリアの棚卸し】理学療法士の経験を自己分析する
セカンドキャリアを考える際、これまでの経験やスキルを整理しましょう。
どの分野で活かせるスキルを持っているのかを明確にすれば、新しいキャリアの方向性が見えてきます。
- 得意な業務やスキルを洗い出す
- 自分の強みを客観的に分析する
- 自己分析して理学療法士の経験を応用する
- 興味のある分野をリストアップ
理学療法士の経験を活かして、健康コンサルタントやパーソナルトレーナーへの転職も考えられます。
コミュニケーション能力に自信がある人は、医療メーカーの営業職にチャレンジすることも選択肢の一つです。



自分の強みや興味を明確にして、セカンドキャリアを成功させよう。
【目標設定】セカンドキャリアで実現するべき点を明確にする


セカンドキャリアを成功させるためには、明確な目標を設定することが重要です。
enミドルの転職の調査によると、セカンドキャリアを考える理由として、生涯現役で働き続けることや、老後の資金、体力の不安などがあげられています。
「なぜ転職したいのか」「どのような働き方をしたいのか」を具体的に考えると、進むべき方向が見えてきます。
- 収入アップを目指すのか
- ワークライフバランスを重視するのか
- 新しい分野に挑戦してやりがいを見つけるのか
- 体に負担が少ない仕事で、長く働き続けたいのか
「今より年収を100万円アップさせたい」という具体的な目標があれば、収入の高い営業職や独立の道が優先的に検討できます。
「子育てと両立できる働き方をしたい」と考えるなら、在宅ワークや時間に融通のきく職種が候補になります。



目標が明確になると、セカンドキャリアの道がみえてくるよ。
【将来性】給与と待遇の調査をして継続性を知る
セカンドキャリアを考える際、仕事の将来性や収入の安定性を徹底的に調べましょう。
せっかく転職しても業界の将来性が低ければ、長く働けません。



セカンドキャリアは定年後の働き方にもつながるから、将来性はしっかり調べておこう。
- 希望する職種の年収を調べ、相場を知る
- これから伸びていく業界かチェックする
- 安定して働ける職種かどうか確認する
- 定年後の生活も視野に入れたキャリアパスを考える
健康コンサルタントや営業職の分野は、今後も需要が高まる可能性があります。
一方で、成長が頭打ちの業界や、収入が不安定な職種を選ぶ際は、慎重に検討する必要があります。



やりがいがあっても生活ができない収入では、安心して働き続けられないです。
【人脈】理学療法士だけでなく、広いネットワークを構築する
セカンドキャリアを成功させるためには、人脈の構築は非常に重要です。
新しい業界や職種に転職する場合、業界の情報収集や相談などのために、人脈は貴重な財産となります。



人脈の構築ってどうやるのですか?
- 異業種の人とも積極的に交流する
- 勉強会やセミナーに参加する
- SNSやオンラインコミュニティを活用する
- 転職エージェントに相談する
異業種交流会やオンラインセミナーに参加すると、セカンドキャリアを考えている人との出会いがあります。
SNSやブログで情報発信をすると、新しい仕事のチャンスが広がる可能性が高いです。
一人で転職活動をするのではなく、人とのつながりを大切にすると新しい道が見つかるかもしれません。



セカンドキャリアに人脈は非常に大切なのね。



理学療法士の世界は狭いから、人脈をいかに広げられるかがセカンドキャリアの成否につながるよ。
セカンドキャリアに「資格取得とスキルアップ」は欠かせない
セカンドキャリアで新しい職種に挑戦する際、資格取得やスキルが大きな武器になります。
未経験の分野に転職する場合、専門的な知識を証明できる資格を持っていると、転職活動が有利になります。



以下のような資格が必要だよ。
職種 | 必要資格 |
---|---|
医療機器メーカーの営業 | 普通自動車免許 英検(必要に応じて) |
福祉用具専門相談員 | 福祉用具専門相談員指定講習修了 (理学療法士は免除) |
ケアマネージャー | 介護支援専門員 |
パーソナルトレーナー | NSCA-CPT、NESTA-PFT等の民間資格 |
大学・専門学校講師 | 修士・博士号 |
ケアマネージャーを目指すなら「介護支援専門員」、パーソナルトレーナーなら「NSCA-CPT」などの資格を取得すると、転職がスムーズになります。
ITテクノロジーやマーケティングのスキルを学んでおくと、転職の幅が広がるかもしれません。



IT関連は将来の可能性が広いから、今のうちから学んでおくといいわ。



資格取得やスキルの向上は、セカンドキャリアを実現するために大切な準備だよ。
理学療法士がセカンドキャリアを考える時期はいつ?


理学療法士がセカンドキャリアを考え始める時期は、主に30代後半から40代にかけて多いです。
キャリアの停滞に悩んでいたり、体力的な問題やライフスタイルの変化、将来の生活の不安などがきっかけです。



「このままでいいのか?」と感じたときが、セカンドキャリアを考えるタイミングだよ。
セカンドキャリアを実現するまでの期間は、5年前後が多い
セカンドキャリアを 考え始めた年齢 | セカンドキャリアへの移行時期 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
35歳 以下 | 36歳〜 40歳 | 41歳〜 45歳 | 46歳〜 50歳 | 51歳〜 55歳 | 56歳〜 60歳 | 60歳 以上 | その他 | |
35歳以下 | 6% | 20% | 19% | 12% | 19% | 12% | 9% | 3% |
36歳〜40歳 | 9% | 26% | 17% | 16% | 16% | 15% | 1% | |
41歳〜45歳 | 10% | 27% | 21% | 15% | 15% | 2% | ||
46歳〜50歳 | 18% | 35% | 26% | 20% | 1% | |||
51歳〜55歳 | 27% | 48% | 24% | 2% | ||||
56歳〜60歳 | 74% | 24% | 2% |
enミドルの転職の調査によると、セカンドキャリアを考え始めてから移行までの期間は、5年前後が多いです。
56歳を超えると定年までの期間が短いから、すぐにセカンドキャリアに移行しています。



セカンドキャリアは大きな決断だから、みんな時間をかけて準備をしているのね。



年齢や状況に合わせて、最適なタイミングでセカンドキャリアを考えよう。
セカンドキャリアに失敗しないためにも、早めの計画と準備を行いましょう。
実際にセカンドキャリアを考えた理学療法士の【体験談】
急性期病院で働いていましたが、業務が忙しすぎて家庭と子育ての両立に限界を感じて、ケアマネージャーに転職をしました。
介護支援専門員の資格を取得するのに時間はかかりましたが、現在は残業もなくなったのでワークライフバランスを両立した生活ができています。
30代 女性 理学療法士
理学療法士の年収の伸び悩みと、体力的な負担を理由に転職を決意しました。
医療機器メーカーの営業職はコミュニケーションが大変でしたが、理学療法士の知識を活かせて年収も増えたので生活が楽になりました。
40代 男性 理学療法士



ライフステージや働き方の変化に合わせて、新しい道を選ぶ人が多いよ。
【まとめ】理学療法士のセカンドキャリアは、計画と準備で成功させよう!


ここまで理学療法士のセカンドキャリアについて解説しました。
最後にこの記事のまとめです。
- 理学療法士は低年収・昇給率の低さが課題
- 理学療法士は体力・精神的負担が大きく、このまま働き続けられるか不安
- 結婚・出産・体力低下などで働き方を見直す人が多い
- 管理職や独立などのキャリアアップは、ハードルが高い
- 医療機器メーカー、福祉用具専門相談員、ケアマネなどの選択肢あり
- 計画的な準備とスキルアップがセカンドキャリア成功のカギ
理学療法士は低収入や過酷な労働の問題から、セカンドキャリアを考える人が多いです。
収入アップを狙えますし、ワークライフバランス重視など、理学療法士の選択肢は豊富です。
守破離の考え方を活かして、理学療法士の経験を最大限に活かせるキャリアを築いていきましょう!



転職エージェントに登録をして、セカンドキャリアについて情報収集をするのもオススメ。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
理学療法士のセカンドキャリアについて【よくある質問】

