【将来性がない】理学療法士の今後?低年収、飽和状態にどう対策できる

「給料が増えないけど、将来は大丈夫？」

「毎日サービス残業で、やりたいこともできない」

「将来性がないと言われても、どうすればいいか分からない！」

あなたも同じような悩みを抱えていませんか？

理学療法士として働いてきたものの、収入が思うように増えない日々に焦りを感じたり、将来の生活に不安を抱えたりしている人は多いはずです。

ですが、安心してください。理学療法士の将来性がない理由を打ち消す要素は多くあります。

理学療法士の収入を上げて、将来の生活を安定させる方法は存在します。

筆者自身も不安を抱えていましたが行動を起こして実践し、年収500万円越えを達成しました。

今回はみなさんが実践できる具体的な方法をお伝えします。

この記事を読み終える頃には、理学療法士の将来に対する新たな視点が得られ、具体的な行動プランが明確になります。

理学療法士の将来性がない!?年収・労働環境の問題を徹底解明

理学療法士は思っていたよりも年収が低く、厳しい労働環境で将来性に疑問を持ってしまいます。

理学療法士の将来性に不安を持つ大きな原因としては、収入が低く生活をしていけないことです。

ここでは、理学療法士が直面する不安について深堀りをしていきます。

これらの問題は解決が難しい側面がありますが、視点を変えて新たな可能性を見出していきましょう。

【低い年収】理学療法士の平均年収は432万円

理学療法士の平均年収は約432万円と、日本の全職業の平均年収よりかなり低い水準です。

看護師や薬剤師、臨床工学技士などの他の医療従事者に比べても、理学療法士の給料は非常に低いです。

理学療法士になったばかりの若い人にとっては、将来性がないと感じる大きな要因になっています。

全職業の30代男性の平均年収が500万円台から600万円台と言われる中、理学療法士は300万円から400万円です。

この年収差は、理学療法士としてのモチベーションを下げる要因になります。

理学療法士の年収について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【1.9％】低い昇給率！理学療法士の給料アップは期待できない

職種	賃上げ額(円)	賃上げ率 （前年比）
中小企業	11,912	4.42%
大企業	16,609	5.30%
非正規労働者	15,422	6.75%
理学療法士	4,637	1.9%
全医療従事者	5,889	1.9%

理学療法士の昇給率は約1.9％と、全職業平均と比べても非常に低い水準にあります。

この昇給率の低さが、長く働いても収入が大幅に増えない原因とされています。

東京新聞では「リハビリ専門職の賃金が20年間も横ばいで上がらない」と言っており、理学療法士の月給は20年間で6千円しか上がっていません。

この昇給率では、家族を養うには難しいと感じる人が多いでしょう。

専門分野のスキルを磨き、成長している職場で働かなければ給与は改善しません。

理学療法士の昇給率の低さが今後の給料に大きく影響することを理解して、解決策を考えておくことは重要です。

診療報酬制度の影響。理学療法士の給料は上がらない

理学療法士の給与が頭打ちになる大きな要因に、診療報酬制度の影響があります。

診療報酬は国が定めた医療サービスの対価なので、私達の給料を決めるものです。

厚生労働省の「令和６年度診療報酬改定と賃上げの概要」によると、賃上げ率は0.61％とされています。

理学療法士の勤務先である病院やクリニックは、診療報酬制度に基づいて収益を得ています。

診療報酬の引き下げが行われると、病院の収益は減少し、その影響が理学療法士の給与にも反映されてしまいます。

理学療法士は今後、診療報酬に依存しない働き方を目指す必要もでてきますね。

【厳しい環境】理学療法士の業務負担大きく続けられない

理学療法士の仕事は、体力的にも精神的にも負担が大きいですよね。

患者や家族への対応、毎日のカルテ記載、リハビリ計画書の作成など、求められている作業量が膨大です。

患者さんのリハビリだけでなく、記録や書類作成、勉強会の準備などもしなければならず、これが業務負担をさらに増やします。

職場の人間関係が悪い場合、協力できる関係にはならないので、業務の効率化や改善につながりません。

【飽和状態】理学療法士が激増！給料は頭打ち

理学療法士の人数が急激に増加しており、就職先の競争が激化しています。

理学療法士協会の調査によると、理学療法士の人数は以下のように発表されています。

理学療法士 合格者の推移	資格取得者数	理学療法士 総人数
平成18年度	6,002人	52,688人
平成26年度	9,315人	119,979人
令和5年度	11,312人	213,735人

理学療法士の数の増大により、需要と供給のバランスが崩れ、給料が上がりにくくなっています。

厚生労働省の理学療法士の需給推計によると、2026年になると理学療法士の供給数は患者の需要数を超えて、2040年には1.5倍と理学療法士の供給過多となります。

一方で、理学療法士の離職率は低いため、新しい職場を探すことは非常に困難になります。

理学療法士のオワコン論について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

こうした競争の激化により、給料が上がりにくくなる状況が生まれています。

【ぶった切る】理学療法士の将来性は本当にないの？期待できる理由とは

理学療法士の現状には多くの課題がありますが、本当に将来性はないのでしょうか？

超高齢化社会への突入や新しい活躍の場の増加は、理学療法士にとって大きなチャンスを生み出します。

上記の理由を知ると、理学療法士の将来の可能性について理解できます。

超高齢化社会で理学療法士の需要は高まり続ける

日本は高齢化がすごい勢いで進んでおり、リハビリが必要な高齢者が増え続けているのは知っていますよね。

内閣府の令和6年版高齢社会白書によると、令和5年10月の時点で高齢化率は29.1％になっています。

20年前の平成6年には14％だったので、異常なレベルで高齢化が進んでいることがわかります。

以下の表は、日本の総人口と高齢化率です。

年	高齢化率（％）	総人口（万人）
1950	4.9	8,411
1960	5.7	9,430
1970	7.1	10,467
1980	9.1	11,706
1990	12.1	12,361
2000	17.4	12,693
2010	23.0	12,806
2020	28.9	12,532
2030	31.2	11,913
2040	35.3	11,092
2050	37.7	10,192
2060	38.1	9,284

地域包括ケアシステムでは、自宅で生活する高齢者が自立した生活を送るためのリハビリが理学療法士に期待されています。

高齢化に伴う需要拡大に適応できれば、理学療法士の将来性は広がります。

理学療法士が活躍できる場が増えている

理学療法士の活躍の場は多様化しており、病院やクリニック以外の就職先も増えていますよね。

理学療法士協会の統計情報では、以下のような病院以外の分野で理学療法士は活躍しています。

介護老人保健施設やデイケア、訪問リハビリで働く理学療法士は増えました。

行政機関や地域包括支援センターでも働いている理学療法士はおり、地域高齢者の介護予防や生活支援に貢献しています。

理学療法士としての専門性を活かせば、多様な分野でキャリアを築けますね。

病院や施設の福利厚生は充実。長く安心して働ける

理学療法士が働く病院や介護施設では、福利厚生が整っている職場が多くあります。

安定した雇用環境の中で、長期間安心して働けるのは大きなメリットです。

住宅手当や配偶者手当などは金額が小さくても、毎月支給されるから生活の負担軽減になります。

育児休暇や介護休暇を取得しやすい環境が整っている職場も増え、生活に無理しない働き方が可能です。

理学療法士は福利厚生が充実している職場が多いので、仕事を長く安心して続けることができます。

ワークライフバランスが着目されている。理学療法士の負担が軽減

近年、理学療法士の職場でもワークライフバランスの重要性が認識されています。

プライベートを充実させながら働ける環境が、理学療法士の職場には増えてきました。

週休二日制を導入する病院や施設が増えています。

昔のように、残業する人が良い評価をされる文化も減り、家庭や趣味の時間を確保しやすい職場も出てきました。

プライベートの充実は、仕事のパフォーマンスを向上させるためにも重要です。

理学療法士は自分の時間をしっかり確保できる環境を選ぶことが、充実したキャリアに繋がります。

理学療法士の将来性は明るくなる！今すぐ行動すべきこと

理学療法士としての将来性を確保するためには、具体的な行動を起こすことが必要です。

スキルの向上や、キャリアアップのための計画を立てましょう。

【差別化】理学療法士の専門性を向上する

理学療法士としての将来性を高めるには、専門性を磨き他者と差別化を図ることが重要です。

特定の分野に特化することで、患者からも職場からも信頼を得やすくなります。

理学療法士の専門性は多岐にわたります。

急性期リハビリテーションに強い人もいれば、地域リハビリテーションを得意とする理学療法士もいます。

これまでの経験を元に専門性を高めると、スキルや知識が向上し、周囲からの信頼も得られます。

AIやテクノロジーのスキルを学ぶ！理学療法士だから必要になる

AIやテクノロジーの発展により、理学療法士の分野でも新しい技術の活用が進んでいます。

AIやテクノロジーを学ばないと理学療法士の可能性が狭まり、厳しい将来になるかもしれません。

AIを活用したリハビリ評価システムは、歩行分析や装具の提案、歩行自立度の予後予測などもしてくれる注目されたツールです。

ウェアラブルデバイスを利用すれば、患者のバイタルなどのデータをリアルタイムで記録し、効果的なリハビリや自己管理方法を提案できます。

テクノロジーを積極的に取り入れると、患者さんに最適な治療を提供できる上、理学療法士としての競争力を高められます。

将来性のある職場を選ふ【経営が安定・管理職候補】

理学療法士としてのキャリアを長く続けるためには、将来性のある職場を選びましょう。

経営が安定している職場や、管理職へのキャリアパスの可能性が高い病院や施設を選ぶと良いです。

キャリアパスとして管理職が見込める病院や施設であれば、将来の収入アップやスキルの幅を広げられます。

職場選びは、安定したキャリア形成において最も重要な要素の一つです。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、求人の詳しい内部の情報を持っています。

転職で失敗しないためにも、キャリアアドバイザーからの情報もしっかり得ておきましょう。

情報が得られれば、成長が期待される将来性のある職場で働くことも可能です。

【副収入】副業や独立開業で年収アップ

病院や施設で働いていても、理学療法士の収入アップには限界があります。

副業や独立開業など、本業以外の活動も視野に入れなければなりません。

本業以外の収入源を確保できれば、経済的な余裕が持てます。

以前に比べると、副業や独立開業に挑戦している理学療法士は多いです。

独立開業して、整体院やデイケアを立ち上げて成功している理学療法士もいます。

昔は副業が禁止されている職場が多かったけど、今は解禁されていることが多いです。

【最重要】患者さんやその家族にしっかりと向き合い、信頼を得る

当たり前のようですが、理学療法士として最も重要なのは患者さんやその家族に寄り添い、信頼を得ることです。

患者さんや家族に寄り添っている理学療法士は、職場でも信頼性は高いです。

信頼関係はリハビリの効果を高めるだけでなく、理学療法士としての評価を大きく左右します。

患者さんや家族と日々の成果を共有して、理解に徹しながらリハビリを進める理学療法士が必要とされます。

感謝の気持ちを持ってリハビリを提供できていれば、きっと理学療法士の将来性は明るいです。

【まとめ】理学療法士の将来性がないはウソ！競争激化に備えて差別化をしよう

今回は「理学療法士の将来性がない」について、詳しく説明をしてきました。

理学療法士の将来性には課題と期待の両面があります。

理学療法士の競争の激化や、制度的な問題がありますが、超高齢化社会の中で需要も高まっている職業です。

これらのポイントを押さえて行動すれば、理学療法士としての将来性は明るいものになるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【Q&A】理学療法士の将来性がない。よくある質問

理学療法士の将来性がないと言われる理由は何？

理学療法士の平均年収は約432万円と他の医療従事者より低く、若手の場合は年収300万円台のケースも多いです。

昇給率の低さや、理学療法士の人数が激増して就職の競争激化の問題もあり、将来性に不安を感じる理学療法士が多くなっています。

 理学療法士の将来性がないと言われる理由を詳しくみる

理学療法士の将来性は本当にないの？

理学療法士の将来性は課題も多いですが、超高齢化社会による需要拡大や、病院以外の分野への活躍の場の広がりなどポジティブな要素もあります。

専門性を磨き、新しい技術や働き方を取り入れることで、明るい未来を切り開ける可能性は十分にあります。

 理学療法士の将来性が期待できる理由をみる

将来性がない理学療法士が今すぐ行動すべきことは？

理学療法士として専門性を高めることが重要です。

AIやテクノロジーのスキルを習得し、将来性のある職場を選ぶことも推奨されます。

 理学療法士の将来性を明るくするための行動についてみる